【編集委員・黒沢大陸】大地震の発生直後、どこで地すべりや液状化が起きているかを推定するシステムを国土地理院が開発した。被災場所や道路通行の可否を短時間で推定でき、災害時の迅速な救助や救援活動に役立つ。試験運用を始めており、将来は首相官邸や内閣府、国土交通省など防災担当機関に情報配信したいという。


 開発した「地震時地盤被害予想システム」は、地震時に気象庁が配信する推計震度分布図と、あらかじめコンピューターに入力した地形や地質、災害履歴などの情報を合わせ、地盤災害が起きている場所を推定する。


 推定するのは斜面崩壊、地すべり、地盤の液状化の3種類。起きている可能性の高さを危険度0〜4までの5段階で地図に色分けして表示、地震発生から約15分で配信できる。